2021年05月


 EOS Kiss Digital Nが急にシャッター連射してErr99となる不具合が起こったため修理。
 分解したところ、メイン基板のネジ締めが緩かった感があった。またCMOSセンサーのセラミックパッケージに接続されているフレキの1枚に裂けがみられた。以前メイン基板上のヒューズが切れて動作不良となった際の修理で、基板を取り外す際にCFスロットとシールドの距離がギリギリなので取りだしに手間取り、もしかしたら切ってしまったのかもしれない。CMOSセンサーのフレキはメイン基板につながっているが、ノイズ防御のためかシールドで覆われていてシールドもメイン基板にはんだ付けされており、一見フレキが接続されているようには見えない。そのため気づきにくかった可能性がある。
そこにメイン基板のネジ止めも甘かったので断線に至ったのかもしれない。

 切れているパターンはGNDらしきベタパターンとその隣の信号線らしき細いパターンの2本。

 はんだ付け前に、切れ目が変形しているのでフレキ裏面から補強のための当て紙を両面テープで貼り付けた。

 銅線を押しつぶして薄くした銅箔を実体顕微鏡で見ながら貼り付けてはんだ付けした。信号線らしきもののフレキ側の線幅は約0.1mm程度なので、線幅もそれに合わせてカットした。

 GNDらしきパターンは銅箔を適当な幅に合わせてカットしはんだ付け。


 CMOSセンサーの外観

DSC_0005



CMOSセンサーのフレキ断線箇所

DSC_0003A


 はんだ付け後はエポキシで保護して終了。

はんだ付け後

DSC_0011S


エポキシ保護した後

DSC_0013s


 いざ組立となったときに、フレキの裏に張った当て紙のサイズが適当でなかったようで、フレキをコネクタに接続する際に突っ張ってしまい苦労した。当て紙はあらかじめ最適サイズを考えて張った方がよい。

 組み立てて、無事正しく動作するようになった。



 

EKDN_FRONT

 ネジの種類が複数ある物は分解していてどこのネジだったか判らなくなってしまうことがある。
 このため、紙に手書きの図を描いてネジ位置を記載し、ネジ位置には両面テープを貼ってネジを貼り付けながら分解している。

 今回はEOS Kiss Digital Nの分解・修理をし際に作成したものをCADで清書してPDF化した。


貼り付け台紙の外観
ネジ貼り付け台紙外観


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