三菱電機製  セパレートタイプ MSX2 ML-G30のキーボード基板の配線を追って回路図化したので公開する。回路の詳細はPDFを参照。

 FS-A1WXなどのテンキーと違い、「+」「*」「/」のキースキャン信号割当てが異なる。
 これらのキーはMSX2テクハンやMSX-Datapackではオプション扱いになっていて、各社で対応はまちまちの様子。

  ML-G30 :X0Y9=「+」 X1Y9=「/」 X2Y9=「*」
  FS-A1WX:X0Y9=「*」 X1Y9=「+」 X2Y9=「/」

 全く一致しないという…。

 MSXは基本的にVDPを除き、BIOSでのアクセスが推奨されるのでこの違いもBIOSで吸収するのかな…。
 どうせならRETURNキーも割り当てて欲しかった。まぁテンキー専用の信号を新設しなくても、従来の信号線から流用できるけど。
 もしくは、「-」と「+」キーの同時押しを数ミリ秒間監視して、一緒に押されていたら判定するなどの常駐ソフトを使ってRETURN(ENTER)相当の機能を実現できるかもしれない。


ML-G30のキーボード回路図
ML-G30_KEYBOARD_V00_PG01

ML-G30_KEYBOARD_V00_PG02

●その他
 パイオニアのMSX palcom PX-V60のキーボードには「SUPERIMPOSE」、「VIDEO」、「COMPUTER」、などのキーがあった。これらがどのようなキースキャン信号に割り当てられていたか興味あるところ。
 数十年前に秋葉原の千石電商だと思ったが、palcomキーボードの新古品が大量に出回ったときに購入し、FS-A1Fに繋いだ(MSXマガジンでも同様の記事があったような…)。
 その時にこれらのキーはパターンカットで機能を停止してしまったので、今後時間が出来たら調べてみる予定。

●更新履歴
 ・2020年6月2日 回路図 Rev.00を公開

●不具合情報
 Rev.00 記載間違い等(計4箇所)
  ・キーボードケーブル コネクタ
    誤:「KKEYBOARD CABLE CONNECTOR」
    正:「KEYBOARD CABLE CONNECTOR」
  ・キースキャン信号X7がY系のバス接続系統に記載されている
  ・図面ページ数 トータルページ記載間違い修正(計2箇所)

  これらは次回改訂時に修正予定。